裁判官はどんな仕事をするの?キャリア選択の前に業務内容の理解を深めたい方は必見!

裁判所で働く裁判官は、国民の誰もが知る職業の1つではないでしょうか。
ただ、漠然と威信のある職業だというイメージを持っているものの、どんな仕事をするのかについては詳しく知らないという方も多くいらっしゃると思います。
そこで今回は、裁判官の仕事内容や罷免の条件、働き方や給与についてご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

□裁判官はどんな仕事をするの?

裁判官の仕事は刑事裁判・民事裁判・その他の3つに大別され、どれを担当するかで仕事内容が大きく異なります。
それぞれの仕事内容を見ていきましょう。

*刑事裁判

刑事裁判とは、犯罪を起こしたと疑われている人が本当に罪を犯してしまったのか、犯していることが証明された場合にどんな刑罰を下すのか、などについて決める裁判のことです。
被告人が犯罪をおこなったかどうかについて判断するのは、検察官の仕事です。
裁判官の仕事は、検察官の求刑について妥当であるかを検討し、被告人に対して判決を言い渡すことです。
犯罪の証拠とされるものや被害者の傷、目撃者の証人尋問、被告側の弁護人の意見などを参考に、責任をもって公正中立な判断をしなくてはなりません。

*民事裁判

民事裁判とは、民間人同士の私的な法律トラブルに対し、裁判所が権利を判定することによってトラブルの解決を目指す裁判のことです。
民事裁判での裁判官の仕事は、原告と被告のどちらが正しいかを判定することです。
例えば、原告側は「5億円を貸したが返済してくれない」と主張しているのに対し、被告側は「この5億円はもらったものだから返す義務はない」と主張しているトラブルがあるとします。
このケースにおいては、金銭消費貸借契約の有無を確認し、契約書が偽造されたものでないかを調査してどちらの主張が正しいかを判定することが裁判官の仕事になります。

*その他

その他とは、主に家庭裁判所における裁判官の仕事です。
例えば、犯罪をおこなった未成年の処遇を決める少年審判を担当することもあります。
その他とは言うものの決して軽い仕事ではなく、今後少年が更生するためにはどうすれば良いかを考える重要な役割を担っています。

□裁判官は罷免される?

罷免とは、強制的に公職を辞めさせられることです。
裁判官が罷免される事例は極めて稀ですが、ある条件に1つでも当てはまる場合は罷免されます。
その条件は4つあります。

1つ目の条件は、回復困難な心身の故障のために職務を執ることができず、司法裁判所の裁判でもそれが認められたときです。
時間と手間がかかることから裁判が開かれる回数は非常に少ないだけでなく、裁判で回復困難と判定されることも限りなく少ないため、罷免されるのは極めて稀です。

2つ目は、職務上の義務に対して著しく違反もしくは怠慢がみられ、弾劾裁判所が罷免の判決を下したときです。
そもそも「著しい」の度合いが具体的に示されていないため、著しい違反もしくは怠慢と認められるのかどうかが定かではなく、罷免される確率は限りなく0に近いと言えます。

3つ目は、裁判官としての威信を著しく失うような非行をし、それに対して弾劾裁判所が罷免の判決を下したときです。
2つ目の条件も含め、弾劾裁判所が罷免の判決を下した事例は過去に7件しかありません。
そのため、こちらの条件で罷免される確率も限りなく0に近いと言えるでしょう。

4つ目は、最高裁判所裁判官の国民審査で、罷免を可とする票が有効票数の過半数に達したときです。
ただし、過去に最高裁判所裁判官の国民審査で罷免された裁判官は存在しません。
罷免を可とする率が最も高かった裁判官でもその票数は有効票数の約15パーセントとなっており、過半数には程遠いものです。

これらのことを踏まえると、裁判官は罷免される可能性も0ではないものの、身分がしっかりと保証された職業だと言えるでしょう。

□裁判官の働き方や給与は?

*裁判官の働き方

結論から述べると、裁判官の働き方は長時間労働になるケースが多いと言えます。
被害者や被告人の人生を左右する重要な意思決定を行う職業であり、公正中立な判決を下すためにも裁判例や事件記録を読むといった膨大な作業が必要になるからです。
ただし、1年中ずっと忙しいわけではなく、年末年始には長期休暇をとる裁判官も多くいます。

*裁判官の給与

裁判官の報酬は区分に応じて法律で決められています。
キャリアのスタートとなる判事補12号または簡易裁判所判事17号では、月額234,900円の報酬が与えられます。
区分が上がるごとに報酬は増加していき、判事補1号では月額421,500円、簡易裁判所判事1号では月額818,000円の報酬を得られます。
月額の報酬が1,000,000円を超えるのは判事2号からであり、最高裁判所長官までのぼりつめると月額の報酬は2,010,000円にもなります。

□まとめ

今回は、最高裁判所はどんな仕事をするのか、裁判官は罷免されるのか、裁判官の働き方や給与はどれくらいかについてご紹介しました。
他人の人生を左右するような意思決定をする非常に責任の重い職業ではありますが、罷免される可能性は限りなく低いため、しっかりと身分が保証された職業だと言えます。
区分が高くなれば年収1,000万円も夢ではないため、やりがいとそれに見合った報酬を得られる職業に就きたいという方は目指してみると良いかもしれません。