司法修習に行かないキャリアとは?司法修習の申し込み方法もご紹介!

法律の専門家として国や企業、国民を支える弁護士。
弁護士としてビジネスで活躍するキャリアプランを描かれている方の中には、弁護士になる前にビジネスの場を経験しておきたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、司法修習に行かないで弁護士になる方法やビジネスマンを経験してから司法修習に行かれた方のキャリアの事例、また司法修習の申し込みに必要な書類についてご紹介します。
ファーストキャリアに司法修習の道を選択しないことに不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。

□司法修習に行かないで弁護士になる方法はある?

司法修習に行かないで弁護士になる方法は1つあります。
それは、弁護士資格認定制度を利用する方法です。

弁護士資格認定制度とは、法務大臣の認定を受けた者に弁護士資格が与えられる制度です。
弁護士資格は原則として司法試験に合格して司法修習を修了した者に与えられるため、弁護士資格認定制度によって弁護士資格を得るのは特例になります。

弁護士資格認定制度の対象となる条件を簡潔にまとめると、行政組織や民間企業で一定期間以上の実務を行うことです。
詳しくは「弁護士5条の規定」に明示されておりますので、興味を持たれた方はぜひ調べてみてください。

また、弁護士資格認定制度を利用しても、全く研修を受けずに済むわけではありません。
法務大臣が指定する約1か月半の研修を修了する必要があります。
1年間の司法修習よりは非常に短期間の研修になるため、1年間の研修期間が長いと感じる方は弁護士資格認定制度を利用するのも良いかもしれません。

□司法試験合格直後に司法修習に行かないキャリアの事例をご紹介!

ここでは、司法試験合格直後のキャリアに司法修習ではなく一般企業への就職を選択された方の事例をご紹介します。
その方の経歴は、以下のようになります。

1:司法試験合格
2:東証一部上場メーカー企業 法務部 入社
3:東証一部上場メーカー企業 法務部 退職
4:司法修習生
5:ITベンチャー企業 法務部 入社

この方は司法修習ではなく企業への就職を選択する際、周りから、「自然なタイミングで司法修習を受けて法曹の道を進むメリットは大きい」や「ファーストキャリアは事務所に行け」という意見を多くいただいたそうです。

ただし、この方は将来法曹になることを夢見て司法試験に合格したわけではなく、法律はあくまで社会人として活躍するための武器の1つと考えていました。
自分の将来の活躍の場が法廷ではなくビジネスの場である以上、法律の知識をアウトプットする予定であるビジネスの場を1度は経験する必要があると思ったそうです。
実際、企業に就職したからこそ身についたビジネスマンのスキルがたくさんあったのだとか。

この方はその後、企業を退職して司法修習を受けられています。
その理由は、企業でのビジネスマンとしての経験と同様に法律家としての専門的な経験も必要だと考えたからだそうです。
司法修習には良い部分もあれば悪い部分もあったと感じたようで、例えば契約書のレビューは企業の法務で目にすることは日常茶飯事だけれど、司法修習の中で経験するのは1度だけでした。
この時、企業における法律の活かし方を実際に働いて見てきた経験が、司法修習での学びに活かせたと思ったそうです。

□司法修習の申し込みに必要な書類をご紹介!

司法修習の申し込みの締め切り期限は、司法試験合格発表から約1週間後になります。
この1週間程度の申し込み期間の中で最低限提出する必要がある書類は、以下の4つに分けられます。

・「最高裁判所事務総局人事局任用課試験係」宛てのもの
・「司法研修所企画第二課調査係」宛てのもの
・「司法研修所総務課寮務係」宛てのもの
・追って提出しても良いもの

それぞれを具体的に見ていきましょう。

「最高裁判所事務総局人事局任用課試験係」宛てのものは、以下の4つの書類です。
1:司法修習生採用選考申込書
2:戸籍謄本または住民票の写し
3:成年後に服役していないことの証明書
4:3カ月以内に受診した健康診断書

「司法研修所企画第二課調査係」宛ての書類は、以下の3点です。
1:実務修習希望地調査書
2:カラーの肖像写真5枚
3:身上報告書2部

「司法研修所総務課寮務係」宛てのものは、以下の2点です。
1:入寮許可願
2:84円の切手を貼った返信用封筒
ただし、これらのものを用意する必要があるのは、いずみ寮へ入寮を希望する方に限ります。

追って提出しても良いものは、以下の5点です。

1:学校の成績証明書

2:学校を卒業または退学したことを証する書面
学校の成績証明書に記載されている場合は不要です。

3:退職証明書
会社で働きながら司法試験に合格した場合は、会社を辞めてから司法修習を受けなければいけないからです。

4:資格の登録抹消証明書
行政書士や公認会計士などの国家資格者として登録されている場合は、その登録を抹消してから司法修習を受けなければならないからです。

5:司法試験合格証書のコピー
司法試験に合格してから1年以上経過して司法修習を受ける場合に限ります。

□まとめ

今回は、司法修習に行かなくても弁護士になる方法や司法修習に行かないキャリアを選択した方の事例、また司法修習の申し込みに必要な書類についてご紹介しました。
ファーストキャリアとして会社員を選ぶことで、弁護士の道が狭まることはありません。
将来、法律の専門家として企業で活躍することを考えている方は、弁護士資格認定制度を利用して弁護士になる方法を検討してみても良いかもしれません。